特別編
第一章 風車
第三話
「何でアニンはいつもいつもやんちゃばかりするんですか」私はアニンの膝にできたばかりの赤い怪我を見て私は怒らずにはいられなかった。「木登りはやめなさいと何度言ったらわかるのですか」
「前回ピンさんは南蛮皀莢の木を登るなと言ってたんだし、私は間違えてないじゃない」
「私の言う木登りとは、樹木全般のことです。南蛮皀莢の木だけを禁止したんじゃありません」アニン王女の発言により一層不機嫌になった私は、しかめっ面を浮かべた。「今回、桃玉名の木から落ちたからって、アニンが間違ってないとはならないわ」
「そうなの」アニンは笑みを浮かべながら答えてきた。「私は別にわざとやったわけじゃないのよ。だから、ピンさん怒らないでよ」
「……」